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「クルマ屋の中のICT屋」

を誇りに。

多様な経験を武器に

独自のキャリアを切り拓く

デジタル情報通信

ビジネスIT推進部

I.N

2008年にトヨタ自動車(以下、トヨタ)に入社した新田 巖。研究職としてキャリアをスタートさせ、開発・設計にも携わるなど、豊富な現場経験と知見を強みにしています。「クルマ屋の中のICT屋であること」を胸に、仕事もプライベートも本気で楽しみ、独自のキャリアを築く新田の歩みに迫ります。

社内プロジェクトから

社外プロジェクトまで。

法規対応を軸に

データ連携基盤を整える

私はビジネスIT推進部に所属し、法規対応のための社内外システム開発に従事しています。メインで担当しているのは、2024年から施行が始まった欧州電池規則への対応です。

EU域内で販売される電池は、市場投入にあたりカーボンフットプリント情報の開示義務があります。これは製造・輸送・廃棄といった製品ライフサイクルで発生するCO2排出量を計算し、わかりやすく見える化するためのものです。

また、同規則では人権・環境デューデリジェンス情報の公開も義務化され、サプライチェーン全体で環境問題や人権侵害を起こしていないことを証明する必要があります。さらに再生材使用比率情報の開示も求められます。

このため、私たちは世界各国のサプライヤーから必要なデータを集め、社内で集約して欧州の事業体に共有し、お客さまを含めた多くのステークホルダーに開示するためのシステム(電池パスポート)を構築しています。さらに今後は、これをグローバルに拡張し、各国でわれわれ製造事業者に課せられる法規要件やお客さまからの要望に対し、迅速かつ効率的に対応するための仕組みを作ることが私のミッションです。

世界各地域で施行されている法規への対応は自動車を販売するための必須条件ですが、それだけではありません。お客さまにも直接情報をお届けするESG関連の法規は調達戦略や事業モデルそのものにも影響する競争領域でもあり、各社が多くの時間と人員を投じて取り組んでいます。

トヨタは幸せの量産を実現すべく、環境や人権への取り組みを真摯に行っており、その事実を正確に世界に伝えていくことが重要です。そのために必要なシステムや環境を整備し、データという形で透明性を持って示していく──単なる義務的な対応ではなく、製造業としての責任を果たし、世界をリードする立場をめざす取り組みの一助になりたいという思いで、業務に向き合っています。

また、社外のシステム開発にも携わっています。その1つが「ウラノスエコシステム」です。これは日本が推進する、業界の垣根を越えてサプライチェーン・バリューチェーン全体でデータを流通させるための基盤です。この取り組みでは、競合を含めた自動車OEMやサプライヤーなどからなる業界団体が協力し、ESG関連などの情報を効率的に収集・共有できる仕組みを構築しています。

さらに、欧州や中国でも同様のプラットフォームが検討されており、将来的にはこれらを連携させ、国際データ流通の実現をめざしています。私はこのプラットフォームの構築やユーザーテストに携わる一方で、国外関連機関や政府機関との渉外など、プロジェクトに関わる業界関係者と連携し推進する役割を担っています。

この業務の難しさは、社会課題解決という総論には皆が賛成である一方で、ステークホルダーの考え方や立場による各論に差異があり、これらを調整することにあります。法規対応でデータ提出が必須である場合にも、たとえば情報開示に慎重な企業もあれば、国家プラットフォームへの参加に躊躇する企業もあります。

それぞれの思いには大小さまざまなギャップがあり、そこを丁寧に詰めていく作業が欠かせません。「そうした懸念も理解しています」と伝えつつ、「ここまでは実現していきたい」と、ステークホルダーの意見を尊重しながら業務要件として落とし込み、仕様書に反映していく。正解が見えない中、こうした調整を重ね、社会変革につながる業務・システムを創り上げていくことに、やりがいと楽しさがあります。

専門性を超えた挑戦。

幅広い経験が生む独自のキャリア

学生時代は欧州の大学で物理学を専攻し、博士号を取得しました。当時、欧州で研究機関と共同研究をしており,生活にも慣れていたため日本で就職するつもりはなかったのですが、夏休みに参加した就職セミナーで偶然トヨタと出会いました。当時トヨタが力を入れていた燃料電池の研究テーマが自身の研究テーマと類似しており、面談ではトヨタのエンジニアに魅了され、ここで働きたいと考えるようになり、入社を決意しました。

最初に配属されたのは電池研究部です。立ち上がって間もない部署で、金属空気電池や全固体電池など先端電池の原理検証や性能向上に取り組みました。その後ジョブローテーションで排ガス触媒の研究にも携わり、それまで経験のなかった材料合成や分析などいろいろと挑戦し、失敗もたくさんしました。研究対象は異なっても、調査から実験、解析といった業務プロセスには共通点が多く、世界の最先端技術の確立を狙い、毎日ワクワクしながら出社していました。

当初は、この道を突き詰めていくものだと考えていました。ところがしだいに、せっかくトヨタに入ったのなら研究業務だけではなく、お客さまにお届けする商品に直接関わりたいと考えるようになり、自らの希望で部署異動をさせてもらいました。

最初は企画部署でトヨタの電池開発プロジェクトを統括する業務に携わり、その後はHEV用電池セルの設計業務を担当。自分のアイデアと裁量で仕事を進められる研究業務とは異なり、タイトなスケジュールの中で関係者と連携し仕事を進める設計業務には大きなカルチャーショックがありましたが、モノづくりのおもしろさに夢中になりました。

その後、パナソニック社とトヨタの合弁会社である「プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社」へ出向し、材料開発から生産技術まで幅広く携わりました。ここでは、品質管理や量産の難しさについて、文字通り肌身を感じて理解することができました。

このように電池を基軸とした上流~下流工程での実務経験から、各部署の役割や自工程完結の精神、そしてトヨタの現場力を実感することができました。さらにこの一連のキャリア変遷の中で気づいたことは、現場で発生するデータ品質の重要性です。そこで、仲間と協力して電池とデータを活用し新たな価値を生み出すための探索活動も行い、新車販売事業以外の新規事業テーマ創出にも取り組んできました。

そして2021年に、トヨタの「デジタル化」を実現するために、私の恩師がトヨタでデジタル変革推進室を立ち上げられたと聞きました。モノづくりとデータ活用の融合という新たなフィールドに挑戦したいという思いがあった私は、直談判をしてメンバーに加えてもらいました。システム開発という、これまでとはまったく異なる分野への挑戦は、ここからスタートしています。

振り返ってみると、これまで歩んできたキャリアは入社当初にイメージしていたものとは違うかもしれません。しかし、さまざまな現場での経験を経た後に、システム開発に携わることができたことが今では良かったと感じています。これはシステムを介して、トヨタ内のさまざま領域で生み出されている技術や関わっている人たちの想いをつなげられることを実感できたからです。

トヨタという会社は懐が深く、まったく異なる分野の経験が、思わぬところで役に立つことが多くあります。ぜひ異分野の方にこそ、このトヨタでのシステム開発というおもしろい世界に飛び込んできていただきたいと思います。

トヨタならではの強みに、

自身の経験をかけ合わせ、

ICT屋としての価値を発揮する

現在の業務で、私が最も大切にしているのは、「クルマ屋の中のICT屋」であることです。ICTというと技術面に意識が向きがちですが、システム開発協力会社やコンサルタントとは異なる、トヨタならではの存在価値があると考えています。その強みは、大きく3つに分けられると思います。

1つめは、現場を知っていることです。システムはデータをつなぐための手段であり、これを作るためには実効性のある業務要件、そのシステムで実現したいことの定義が必要です。これは、現場を持ち、現場を知っている私たちにしかできないと思います。

そのため、私は事前に社内外の情報を調査した上で仮説をもって現場に出向き、現場の仲間と一緒に検証し、問題を解決するように心がけています。これが私の考える「現地現物」です。現場を知っているからこそ得られる知見、たとえば、品質を決定する技術因子や設計思想、ビジネス上のボトルネック、お客さまの要望などは、システム要件を定義する上で不可欠になります。

2つめは、経営目線で業務プロセスを俯瞰したシステム企画が可能であることです。トヨタのような、多様な商品を製造・販売するために多くの部署の業務が複雑に絡み合った組織では、膨大で多様な情報が発生します。そのため、情報連携においては、工程や業務固有の「部分最適」だけでなく、会社全体を見渡してプロジェクトを完遂するための「全体最適」という観点が重要になります。

こうした背景から、トヨタには物と情報の流れを、現場の仲間と共に業務工程をまたいで整理する文化があります。このプロセスで、私たちのICT部署ではシステムで実現したい業務要件を明確化し、さらに時間軸や保守・運用性も考慮した最適なシステムを設計します。

これらの業務を進める上では、関係者間の密なコミュニケーションが必須となります。そこで私たちは、リモートワークも活用してKI会というコミュニケーションに特化した時間を毎日確保しながら、必要な時には一堂に会しブレーンストーミングをするなど、関係者全員が高い視座と大局観をもってシステム開発に当たることができるようなしかけをたくさん取り入れています。

3つめは、データを活用して新たな世界観を描くことができることです。システムはデータを集め、成形し、視える化するための手段ですが、その手段をトヨタの各部署が長年培ってきた専門技術や知見と掛け合わせることで、新たな提供価値やビジネスを生み出すことができます。

トヨタには商品とお客さまに関わる多くの情報があり、自動車販売事業の枠を超えた新たな価値創出ができるポテンシャルがあると思います。そこで私たちは、ICTを武器にビジネスそのものを進化させるべく、全社一気通貫をスローガンに掲げ、部署の垣根を超えた業務変革に日々取り組んでいます。

またデータを使ったビジネスは、トヨタ社内だけでなく、世界的な潮流となっています。とくに中国と欧州のスピードが速く、多くのアライアンスが作られ、新たなビジネススキームが生まれ、ルール(法規・標準)づくりが行われています。その中でトヨタは、単に自動車メーカーとして自社利益を追求するだけではなく、日本の製造業の競争力強化、産業報国のために尽力する責務があると思います。

このため、必要に応じて社内データを公開し、サプライチェーン・バリューチェーン、自動車業界、国の垣根を超えた連携など、協調領域の活動にも積極的に関わっています。このように業務スケールに多様性があり、それらが社内で密に連携していることも、トヨタという組織のおもしろさの一つであると思います.

「クルマ屋の中のICT屋」は、定義から実現まで、まだ模索の過程にあります。ぜひ多様なバックグラウンドの方々と一緒に探求し、創り上げていきたいと思っています。

楽しむからこそ得られる成長。

仕事もプライベートも全力で

私はこれまで研究、材料開発、設計、システム開発と、さまざまな業務に携わってきましたが、職種やバックグラウンド、使用する言語さえも異なる人たちが業務で連携するために、トヨタには「トヨタウェイ」という行動指針が共通の価値観として機能していることを実感してきました。これがあることでトヨタでは多様な人材が活躍しており、協調と競争の中で自身の成長を実感できる楽しみを見出す機会が多くあることも、トヨタならではの魅力であると思います。

今だから言えるのは、専門性を突き詰めることだけがスペシャリストではないということです。幅広い分野に携わることは、独自のキャリアを築けるだけでなく、エンジニアとしての強みになります。就職活動では自分の専門領域で会社を選んでしまいがちですが、実際に入社してみると専門外の領域を任されることはよくあります。そこで大切なのが、新しい分野、異業種とのかかわりを楽しみながら取り組むマインドです。

プロフェッショナルとして成果を出すためには、自分自身でモチベーションを高く維持する必要があります。そのためには、貪欲に学び続けることも大切ですが、より大事なことは、どのような障壁に直面しても、その状況を楽しむことだと思っています。これは仕事だけでなく、プライベートでも同じです。

私は格闘技を25年ほど続けています。学生時代はボクシングを、現在はキックボクシングをやっており、減量のための食事管理から朝と昼休みのランニング、毎日の練習が生活の軸になっています。趣味に本気で取り組むなら覚悟は必要ですし、とくに格闘技の練習は地味で苦しいもの。痛みや怪我はつきものですし、10代や20代相手のスパーリングは命がけです(笑)。しかし、それさえも楽しみながら向き合うからこそ、続けているのだと思います。

仕事も同じだと思います。キラキラした仕事というのは実際ほとんどなく、むしろ泥臭いタスクの連続です。まだ世の中にないシステムを創り上げるために、多様なソースから情報を収集し、関連技術分野の科学投稿論文を精査し、法規要件を読み解き、多くの関係者との調整を重ねて業務要件をまとめ、新しい技術を柔軟に取り入れてシステムの仕様書を作り上げていく。地道な作業の積み重ねですが、そうした中にも新たな発見や仲間や競合と共に成長できる楽しみがあります。

ICT分野の変化は速く、アジャイルに適応していく姿勢が常に求められます。それは先行事例がない、正解が見えない課題に積極果敢に取り組み、時流に先んじ技を磨いていく必要があることを意味していると思います。だからこそ、どんな場面でも楽しみながら取り組むというマインドを大切にしたい。それが、プロフェッショナルとして成長し続けるための原動力になると信じています。

※ 記載内容は2025年12月時点のものです

デジタル情報通信とは

クルマの開発/生産/販売などのビジネス分野に必要なシステムの企画・開発・運用や、新たなモビリティビジネスを支えるシステムの企画・開発を行っています。デジタルを活用し、オールトヨタのビジネス革新を支えていきます。

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