
「地球温暖化を食い止めたい」
一貫した思いが導いた、
FCV・BEVへの挑戦
製造技術開発
グローバル角型電池推進部
Y.W

「地球温暖化を食い止めたい」
一貫した思いが導いた、
FCV・BEVへの挑戦
製造技術開発
グローバル角型電池推進部
Y.W
山への興味から地球温暖化に危機感を持ち、それを解決したいとの思いでトヨタ自動車と出会った若尾 佳孝。入社以来、燃料電池自動車や電気自動車など環境にやさしいクルマづくりに広く携わってきました。トヨタへ来て勤続20周年を迎えた社会人人生の中で若尾が忘れられない出来事と、定年までに成し遂げたい夢とは。
「中国一色」で
挑む新たな挑戦。
トヨタの常識を超えた
電池工場立ち上げの最前線

私は現在、グローバル角型電池推進部の海外での生産準備を担うチームで主幹として働いています。生産準備とは車を作るための生産ラインを構築する仕事です。今回は電気自動車(BEV)向けのリチウムイオン電池を作るための設備でラインを作ることが主な業務内容となっています。
今私が取り組んでいるのは、上海に新設する工場の立ち上げプロジェクトです。中国のお客さま向けの車を作るために新しくBEV工場を建設し、クルマに搭載するための電池工場を建造します。
今回のプロジェクトは、従来のトヨタのグローバル展開とは大きく異なる特色があります。通常であれば、日本の工場や製品を他の国でも使える仕様にして進めることが多いのですが、今回は中国の皆さんに愛される中国のためのBEVを現地で開発・生産することが目的です。実は中国は自動車の電池産業が非常に進んでいる国。そのため、今回のプロジェクトでは中国の進んだ技術とトヨタの強みであるトヨタ生産方式を融合させた新しいラインを構築する予定です。
私自身の役割としては、電池の生産準備の中でも電池に命を吹き込む活性化工程と複数のセルを組み合わせて電池モジュールを作るモジュール工程の生産準備チームリーダーを務めています。現在はまだ小規模ですが、今後は主に中国のメンバーを募集し、徐々に規模が大きくなる予定です。
私が仕事をする上で大切にしていることは、世の中に貢献できる仕事をすることです。物心ついた頃から山登りが好きで、自然と環境問題に興味を持つようになった私は、地球温暖化防止に取り組みたいという思いでこの業界に入って来ました。BEVの普及も地球温暖化に対する大切な対策の1つ。今回も一緒に働くメンバーとこの思いを共有し、「意義のある仕事をしている」という気概を持って歩んでいきたいです。
またこれからチームの規模が大きくなっていった時にも、みんなが同じベクトルに向かって走れるよう、この思いを周囲のメンバーに伝えながらリードしていきたいと思っています。
山登りから始まった環境への想い。
FCVとBEV、2つの未来を創る
エンジニアの軌跡

山登りが好き、自然が好き──その思いから環境問題に興味を持った私は、大学で地球科学を専攻し、卒業研究では南米のパタゴニアへ行って氷河の調査をしました。そこで氷河の末端が大きく後退し地球温暖化が急激に進展していることを現地現物で肌身に痛感した時、「地球温暖化を食い止めたい」という思いが湧き、初めは水素を作るガスメーカーに就職しました。
そこでガスの基礎知識や社会人としての基礎を学ばせていただくことはできたものの、地球温暖化を食い止めるという大きな目標に貢献するためにはさらに大きな舞台をめざす必要があると感じ、より社会貢献度が高く、インパクトを与えられる仕事はないかと考えていた時、トヨタが燃料電池自動車(FCV)の開発を始めたと聞き、この世界に飛び込みました。
入社後は燃料電池(FC)分野で高圧水素タンクの開発を担当しました。容器となるプラスチックの芯にエポキシ樹脂を含浸させたカーボンファイバーを巻いて焼くことで、高圧に耐える強度を持ったタンクを作る技術です。水素は加圧しても液化しないガスなので、車に大量に積むために70MPaもの高圧で押し込める技術が必要でした。タンクそのものの開発から製造ラインの構築まで手がけ、最終的に世界初の量産型FCVである「MIRAI」に搭載されるタンクとして実現できたことがトヨタで働いてきた中でもっとも印象深い仕事です。
また海外駐在の機会もありました。自身で希望して北米に3年間駐在した際は、当時燃料電池の最先端と言われていた北米で大学や国立研究所を訪問し、クルマに載せられるよい技術はないかを探していました。海外に行くとさまざまな文化や考え方の違いがあり、それにフレキシブルに対応することが楽しくもあり、難しかったです。その北米での経験を活かして、今度はベルギーにも駐在。生産技術に関する幅広い先端技術の発掘とコラボレーションのマネジメントを担当していました。
帰国後は燃料電池の燃料となる水素を作るため水電解の仕事に取り組んだ後、BEV用のリチウムイオン電池向け開発設備導入担当へ。FCVとBEVという環境にやさしいクルマづくりに携われたことは、地球温暖化を食い止めたい私にとって、本当にうれしい経験でした。
あの時の達成感を、もう一度。
MIRAIの成功体験が導く、
上海BEV工場への挑戦

前述の通り、入社後もっとも印象的だったのは、MIRAIが世に出た時のことです。当時はFCVが非常に注目されていましたし、自分たちが試行錯誤の上作り上げたタンクが実際に使われていると思うと心が躍りました。
一方で、MIRAI発売までにはさまざまな苦労もありました。トヨタとしても初めてのFCVだったので、前例がなく何もかも手探りだったんです。私が担当したタンクもそれまでは金属でできた重たいものでしたが、燃費を意識してプラスチック製の軽いものへと作り替える必要があり、製品を開発してそれを量産するための道筋を考えることに苦労しました。
困難が多い中でも発売にたどり着けた成功の要因は、トヨタのチームワークの高さだったと感じます。限られたメンバーの中でそれぞれが自身の全力を出し切り、お互いのできていないところをカバーし合いながら仕事を進められたことが挑戦を成功に導きました。
発売後の達成感はとてつもないものでしたね。街中の牛丼チェーン店にMIRAIが何気なく停まっているのを見た時は、「こうやってお客さまの生活と共に水素で走る車が浸透していくんだ」と胸が熱くなりました。私自身環境にやさしい自動車を世に出すことが長年の夢だったので、その達成感を味わいながら本当にうれしかったのを覚えています。
そして環境にやさしいクルマのトレンドがFCVからBEVに遷移した今、私は社内公募に手を挙げ、上海のBEV向け電池工場立ち上げプロジェクトに参画しています。そこには大きく2つの思いがありました。
1つめは、FCVや水電解装置など水素関連の開発を続けるためにも、今ここでしっかりとBEVを盛り上げる必要があると思ったからです。水素の普及にはまだ乗り越えなくてはならない課題があり、もう少し時間がかかります。将来的な水素時代の到来につなげるために、当面はBEVやPHEVで援護することで、水素関連の開発継続に貢献したいと思いました。
もう1つは私の会社員生活が残り10年を切ってきているので、これまでの集大成として、もう一度MIRAIを世に出した時の喜びをBEVの領域で味わいたいと思ったからです。あの時感じた達成感をもう一度味わうために、今私は再び仲間たちと歩み出しています。
たくさんのチャンスが
開かれている会社。
やりたいことを貫いた
20年間の集大成

トヨタで働く最大の魅力は、たくさんのチャンスが開かれていることです。大きな会社なので、ぐるっと見渡すと自分がやりたいと思う仕事を見つけることができますし、まるで「社内起業」のようにそこに挑戦させてくれる風土がある。トヨタに転職してから20年ほどが経ちますが、その間ずっと環境にやさしいクルマづくりに関われたことは、私の誇りです。
また、失敗を恐れない風土も魅力です。社内では「失敗を恐れて動かないことが一番のリスクだ」と言われていて、難しい挑戦する人を止めずに、むしろ後押ししてくれる雰囲気があります。今回の社内公募への応募も、私にとっては挑戦でした。
また、もともといた部署の方々からすればメンバーが1人欠けてしまうことになるので、「迷惑をかけてしまうかもしれない」と懸念していました。しかし、社内公募への思いを正直にメンバーに伝えたところ、みんなが温かく送り出してくれたんです。この挑戦への寛容さもトヨタの魅力の1つだと思います。
定年まであと10年弱。その間に私が成し遂げたいことは、もちろん上海のBEV工場立ち上げを成功させて、自分たちが作り上げた電池を搭載したクルマをたくさんの現地のお客さまに使っていただくことです。海外でのプロジェクトを成功させるためには、その国の文化も学ばなければなりませんし、考え方の違いを理解する必要もあります。また今回は現地の設備を活用する都合上、これまでとは違った困難も待ち受けているかもしれません。
それでも私はこのプロジェクトを成功させることに大きな意味があると思っています。中国というCO2の排出量で世界1位・2位を争うような国でBEVを普及させることは、環境問題の視点から見ても非常に貢献度が高いと思うのです。長年、地球温暖化防止のために働いてきた私にとって、その一端を任せてもらえることは本当に光栄ですし、一緒に働くメンバーにも「それだけ意義のあることをやっているんだ」ということを伝えていきたいと思っています。
私は自分がやりたいと思っていた「環境にやさしいクルマづくり」を目一杯経験させてくれたトヨタや一緒に働いてきたメンバーに、感謝の気持ちでいっぱいです。私のように人生を通してやりたいことがある人にとって、トヨタはたくさんのチャンスを与えてくれる最高の場所だと思います。これから入社する仲間にもぜひたくさんの挑戦をしてもらいたいですね。そして街角でこの上ない達成感を味わってほしいです。
※ 記載内容は2025年10月時点のものです

高品質な製品を安く迅速に作り出すトヨタ式の生産ライン、そのモノづくり現場最前線をリードする技術開発職種です。 日々進化するクルマのカタチを具現化するため、開発上流からつくり方を検討・開発する事で、理想への妥協なく、かつお客様の期待を超えるトヨタ品質のモノづくりをリードしています。 創業期から培ってきた確かなクルマづくりのノウハウとお客様の期待を超えるための飽くなき挑戦によって技術革新を続け、モビリティーカンパニーへの転身と移動の課題解決や住み続けられる街づくり(Woven City)への事業化に挑戦しています。
入社形態:
職種:
本部・コース:
形式:
キーワード:
FindInterview
あなたが読みたい社員インタビューを
選択してください。