
身の回りの不都合を解消したい
─ブレない軸を持って
マルチメディアの設計開発に挑む
モビリティ・デジタルソフト開発
DS商品化部
R.Y

身の回りの不都合を解消したい
─ブレない軸を持って
マルチメディアの設計開発に挑む
モビリティ・デジタルソフト開発
DS商品化部
R.Y
身近な人の実体験をきっかけに、不都合を解消できるエンジニアをめざし、2017年にトヨタ自動車(以下、トヨタ)に新卒入社した山田 遼。コネクタの設計開発に企画から量産まで携わった後、現在はマルチメディアシステムの設計を担当。人一倍責任感を持って日々の業務に取り組む山田が、仕事への思いを語ります。
ディスプレイの裏側で、次世代の
マルチメディアシステムを支える

私は入社以来、ナビ機能や音楽を楽しむためのマルチメディアシステムの開発に携わっています。昨今ではAIやVRといった次世代技術が次々に登場しているため、お客さまの期待にいち早く応えられるよう、最新技術を駆使した設計開発を行っています。
主に担当しているのはハード面です。ディスプレイの裏側には、箱のような形状をしたECU(電子制御ユニット)が搭載されています。ここでディスプレイに映すものを制御しており、私はECUのシステム基盤や周辺部品との配線の検討など、インフラ観点での開発にシステム設計担当として携わっています。
その他、中国、欧州、新興国といった海外R&D(研究開発)が企画するマルチメディアの設計・開発サポートなども行っています。トヨタでは数年前までマルチメディアを全世界共通の製品として開発を進めていました。しかし、国によって求められるニーズや環境が大きく異なることから、各国のR&Dが現地のニーズを吸い上げ、独自の研究開発が進められるようになったのです。
私の役割は、全世界に向けた開発で培ったノウハウを各国のR&Dに引き継ぎ、現地に刺さる製品を作っていくためのサポートをすること。各国のニーズや法規動向に対し、各R&Dメンバーが主体的かつ効率的に業務を推進できるよう、トヨタの既存設計プロセスを基にした改善の検討をしています。
こうした業務を進める上で、私が心がけているのは「現地現物」です。国によって求められるマルチメディア機能は大きく異なり、音声認識による制御をいち早く求めた国もあれば、タイヤの空気圧やPM2.5の数値が知りたいといった声もあります。機能の起源となる要望が各国から出てきており、それを素早くキャッチアップしていく活動が必要です。各国の要望に的確に応えられるよう、できるだけ現物を見ながら、現地の価値観を言語化できるまで理解した上で、開発に取り組むことを意識しています。
品質の肝となる部品開発に、
企画から量産まで関わる

私がエンジニアをめざすようになったのは、祖母がきっかけです。祖母はクルマの運転が難しく、移動手段は自転車か徒歩が中心でした。「クルマが使えなくて移動が不便」と、よく話していたのです。そうした祖母の声をもとに、モビリティを軸にした、身の回りの不都合を解消できるエンジニアになろうと決意しました。
大学では理工学部で通信系を学びながら、安心・安全な交通社会を実現できないか検討していました。トヨタに入社したのも、そうした観点が合致したからです。また、最終製品を提供することができ、お客さまの生の声を聞くことができることにも魅力を感じていました。車内の環境をはじめ、毎日の暮らしの中にどのような不都合があるのか、その声を聞くことで、改善活動につなげていくことができる──お客さまの体験から物事を考えられるという点は、自分の原体験に通ずるものがありました。
同時に、グローバルへの興味も持っていました。苦手な英語を克服しようと勉強に励む中、海外の方とコミュニケーションを取ってみたいと思うようになり、大学時代にホームステイやインターンシップを経験していたんです。海外の価値観に触れたことで、日本だけではなく世界に向けて製品を提供したいと思うようになりました。それも、トヨタを選んだ理由のひとつです。
入社後は、コネクティッド基盤開発部の配属となり、部品同士を接続するコネクタの設計開発に携わりました。最初はイメージが湧きづらかったのですが、開発を進めていくうちに、これが安定した品質を生み出すための“肝”になる部品だとわかりました。つなぎ目となる部品だからこそ、接続する両側の部品について深く知らないといけません。そして、ここが崩れてしまうと、ECU(電子制御ユニット)同士がコミュニケーションを取れなくなり、他のシステムにも連鎖的に影響が出てしまいます。しかもコネクタは一度車に搭載されたら長く使い続けるものですから、より確固たる品質が求められるんです。
この配属でとくに良かったのは、V字プロセスと呼ばれる工程を通じて、企画から量産まで一貫して見届けられたことです。トヨタのような大きな会社だと、開発の一部分だけを担当することも多いのですが、私の場合は手のひらに収まるサイズの小さな部品だったからこそ、最初の企画から最後の量産まで、すべてのプロセスを自分で完結させることができました。
つなぎ目という立場だからこそ、広い視点を持たないといけない。そして長く使われる部品だからこそ、長い時間軸で品質を考えないといけない。この経験が、今の自分の土台になっています。
中国で目の当たりにした先進技術
─「ギャップを見える化」して
架け橋に

これまでで最も印象的な出来事は、入社3年目で経験した中国R&Dでの修行派遣です。現地主体の立ち上げに参加できるということで、自ら手を挙げて中国向け音声認識の基盤作りに携わりました。ここではマイクの設置場所や信号のやり取り方式を決めるなど、第一人者として大きな裁量権を与えてもらえました。
中国に行って最初に受けたのは、カルチャーショックでした。当時の音声認識機能は、予測がつく範囲のことしかできなかったんです。でも中国では、すでにシームレスで自然な発話を実現していました。今まで見たことがないような先進技術が、現地メーカーでどんどん採用されていて、衝撃を受けたのを覚えています。
ただ、トヨタがその技術レベルにキャッチアップしようとしても、大きな壁がありました。「中国ではこういうことがしたい」と日本の設計部隊に伝えても、日本側が体験していない技術なので、なかなか意思疎通ができなかったんです。
理解してもらうために心がけたのは、トヨタが現状でできていること、中国がこれからやりたいこと、そのギャップを“見える化”することでした。何が足りていなくて、どう実現していくのか。お互いの認識を合わせながら、抽象的な議論にならないよう具体的に会話することを意識しました。
その結果、開発の基盤を作り上げることができ、その内容は現在も中国での開発に活かされています。自分が決めたことや作った仕組みが、今も使われているのを見ると、本当にやってよかったと思います。
帰国後は、グローバル向け音声認識機能の性能開発に2年従事。中国で培ったノウハウを活かし、全世界の品質の底上げに取り組みました。現地で海外のニーズを学び、トヨタ本社との架け橋になって開発を進められた経験は非常に大きかったです。
その後、さらに幅を広げたいという思いから、現在のマルチメディアシステム開発へと移りました。コネクタというシステムの肝になる部品から始まり、音声認識という先端機能を経験して、今はさまざまな機能や周辺部品をうまく連携させるインフラ部分の業務に挑戦しています。
こうした挑戦の背景には、責任感を持って仕事がしたいという思いがあります。開発は多くの方々と協力しながら進めていくため、責任ある仕事を任されるには視野を広くすることが必要です。自分のキャリアを成長させるだけでなく、トヨタとして価値を生み出す上でも、視野を広げ、挑戦を続けることが大切だと思っています。
めざすのは
「交通事故ゼロの社会」。
誇りを持って働けるトヨタで

私が感じているトヨタの魅力は、さまざまな経験や挑戦の機会を与えてもらえることです。社外だけでなく社内でも多くの方と関わることができ、修行派遣のような制度もある。そういった中で知見を深めていくことができます。
また、私のスタート地点である「身の回りの方々が不都合なく、安心・安全に暮らせる社会」の実現に向けて、車に閉じることなく、まちづくりなど手段をいくつも持っていること。実際に形になってサービス提供までできていることは、トヨタの一員としてたいへん誇りに思いますし、自分たちも担当分野の品質を保っていこうというモチベーションにつながっています。
現在、私はマルチメディアのシステム担当として、先端的でありながら多くの方々に使っていただけるサービスの展開をめざしています。私自身もまだ成長の途中ですが、進化して追従していかないといけないので、専門性を高めることが直近の目標です。「自分が責任者です」と自信を持って言えるまで、キャリアを積み重ねていきたいと考えています。
マルチメディアは、今後安心・安全との関わりがますます強くなってくると思います。だからこそ、特定の分野にとどまることなく、カバー範囲をより広げていきたいと考えています。
こういったキャリアの先で、私がブレずに持ち続けている思いは「交通事故ゼロ」です。そのための手段は、使いこなせる方々に限定するのではなく、意識しなくても自然と交通安全に寄与できるような技術・サービスをめざしています。車だけでなくインフラ協調も活用しながら、実現に向けて取り組んでいきたいと思います。
最後に、トヨタへの入社を検討している方に伝えたいことがあります。専門領域を深めていくことも大切ですが、可能性を閉じないでほしいんです。トヨタには社員の挑戦を後押ししてくれる環境がありますから、入社してから新しい技術を身につけることも十分可能です。
就職活動では、自分の専門性にこだわって会社を選びがちだと思います。でも、入社後に少し違う分野を担当することもよくあることです。大切なのは、「自分は何を実現したいのか」という視点で選択肢を広げていくことだと思います。自分の専門が活きるかもしれないし、他にも手段があるかもしれない。それは会社に入ってから身につけられるかもしれません。
私自身、コネクタから音声認識、マルチメディアシステムへと守備範囲を広げてきました。ブレない軸を持ちながら、視野を広げ続けること──それが成長につながると信じています。
※ 記載内容は2025年11月時点のものです

未来のクルマを創造するための先端研究や先行開発、そこで生まれた技術を製品に仕立てる製品開発を担当しています。自分たちが新しい未来を想像して描く。常に新しいものを考えて生み出す難しさと魅力がここにはあります。
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