
自動車業界のセキュリティ最前線。
世界中の安全・安心なクルマづくりに
貢献する醍醐味
車両電子アーキテクチャ企画開発
SDVシステム基盤推進部
N.T

自動車業界のセキュリティ最前線。
世界中の安全・安心なクルマづくりに
貢献する醍醐味
車両電子アーキテクチャ企画開発
SDVシステム基盤推進部
N.T
ソフトウェアがクルマの価値を定義するSDV(Software Defined Vehicle)時代。クルマがネットワークと常時接続される今、サイバーセキュリティは「お客さまの安全・安心」を守る生命線です。SDVシステム基盤推進部の玉樹 成章が、自動車のサイバーセキュリティ領域で働く醍醐味を語ります。
設計段階からセキュリティを
織り込む。
セキュア・バイ・デザインで
業界に新たな常識を

私が所属するのは、「トヨタがグローバルで展開するすべての車両のセキュリティを守る」というミッションを持つ情報セキュリティ開発室です。
1台のクルマには、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる、さまざまな機能を制御するコンピューターが数多く搭載され、それらが連携して動いています。個々のECUは安全でも、それらをつなぐネットワークに弱点があれば、攻撃の糸口になりかねません。そのため、個々のECUと、そのすべてを組み合わせ、セキュリティを高める必要があります。
そこで私たちが行っているのが、車両全体のセキュリティを最適化するために、多くの部署やサプライヤーさまと連携し、関係者全員が同じ基準で開発を進められるルール、つまり開発プロセスを構築する仕事です。また、ECU個々の安全性を効率よく底上げするために、さまざまなECUで共通して使えるセキュリティ技術を開発し、展開していくことも私たちの重要な仕事です。
この部署での私の役割は、大きく2つあります。1つは「セキュリティ脆弱性評価チーム」のリーダーです。このチームでは、ソフトウェアに残されたセキュリティ上の弱点である脆弱性を、ハッカーと同じ目線で市場に出る前のクルマから探し出し、事前に修正や対策を講じる業務を行っています。
もう1つが、「次世代車両のセキュリティアーキテクチャ」の企画です。4〜5年先の未来を見据え、クルマに搭載されるセキュリティの土台となる設計図を描き、どこにどのような機能を配置するかまで考えています。
セキュリティの仕事で重要になるのが、機能を後付けするのではなく、開発の設計図を考える時点からセキュリティを織り込む「セキュア・バイ・デザイン」という考え方です。IT業界の最新動向やハッカーの攻撃手法の変化を捉えながら、「クルマをサイバー攻撃から守る」ことに向き合っています。
昨今では、クルマのセキュリティの重要性が高まっていますが、その背景には、クルマがソフトウェアで動くコンピューターのような存在になったことが挙げられます。ハッカーからの攻撃対象となり、サイバーセキュリティ対策が法規によって義務化される中、一定の基準を満たさなければクルマを出荷することもできません。
そうした背景からセキュリティが強く求められる一方、自動車業界のサイバーセキュリティは、まだまだ新しい分野。私たちが業界の新しいスタンダードを創り出していく必要があります。
そこがこの仕事の醍醐味です。自分たちが考えたセキュリティの設計や技術が、まだ世の中にない新しいクルマの中で形になり、世界中のお客さまのもとへ届いていくプロセスに貢献できるのは、非常に魅力的です。
「好きなクルマ」を仕事に。
チームで挑むトヨタの
セキュリティ開発

私がセキュリティ分野へ興味を持ったのは、就職活動の頃でした。IT業界が急速に発展していく中で、その基盤となるサイバーセキュリティ技術は、あらゆる産業で不可欠な存在になると直感しました。この分野で自分の専門性を高めていきたいと考え、新卒では情報通信系の研究所へ入社しました。
前職では、Wi-Fiなどの無線通信や、当時はまだ黎明期だった、モノとインターネットをつなぐIoTのセキュリティに関する研究開発を担当しました。個人の研究テーマを掘り下げながら、知見のあるメンバーからも話を聞き、セキュリティの奥深さや幅広さを学びました。
その後、転職を考えたきっかけは、個人的に好きだったクルマも、IoTの1つとして大きな可能性を秘めていると気づいたことです。とくに、「車両全体のセキュリティを企画段階から考えてみたい」という思いから、完成車メーカーであるトヨタへの転職を決意しました。
とくに、子どもの頃から憧れていた「スープラ」を生み出したトヨタで、業界にインパクトを与えるような仕事がしたいという気持ちが強かったです。
2016年に入社して最初に任されたのは、トヨタ初となる自動運転車のセキュリティ分析と技術開発でした。華やかなプロジェクトに聞こえるかもしれませんが、当時はまだ社内でも「サイバーセキュリティとは何か?」という認識が浸透していない時代。対策の必要性やお客さまにとっての価値を関係者に丁寧に説明し、理解を得るところからのスタートでした。
最初は苦労することも多かったです。その中で私を支えてくれたのが、トヨタの「チームで仕事に取り組む」という文化。チームリーダーや上司、同僚、さらにはサプライヤーさままで、多くの関係者が同じ目標に向かって協力してくれたおかげで、セキュリティの価値を広めていくことができました。
自らの手で組織を動かす。
小さな実績を積み重ねた、
チーム立ち上げ秘話

2019年からは次世代のクルマ開発へと進みました。担当したのは、クルマの電子システム全体の土台となるセキュリティ設計です。これは、どのようなセキュリティ対策や技術が必要かを分析し、クルマ全体の安全性の骨格を決める重要な仕事でした。
その2年後には、設計で必要とされた個別のセキュリティ技術を、サプライヤーさまに開発していただくための具体的な仕様へと落とし込むチームのリーダーを担当しました。メンバーからリーダーへと立場が変わり、私自身の意識も大きく変化しました。
以前は「人一倍最後までやり遂げたい」という思いが強かったのですが、「メンバーの力をどう引き出し、組織としてどう成果を生み出すか」という視点を持つようになりました。任せるべきところは信頼して任せ、メンバーが困っていればすぐにサポートに入ることを心がけるようになったのです。
そうしてチームとして機能し始めると、1人では成し得ない、より広く、複雑な課題にも同時に取り組めるようになりました。こうした経験を経て、2024年からは現在の仕事に従事しています。
これまでさまざまな経験をしてきましたが、とくに印象に残っているのは、自ら立ち上げを提案した「セキュリティ脆弱性評価チーム」です。
立ち上げのきっかけは、「敵を知らずしてお客さまを守ることはできない」と考えていたことです。外部の力に頼るだけでなく、トヨタ自身が攻撃者の視点を持ち、技術力を内部に蓄積していくことが、未来のクルマを守る上で絶対に必要だと考えていました。
しかし当時、この分野は外部の専門ベンダーに委託するのが一般的でした。そこで、社内で専門チームを持つことを理解してもらうために行ったのが、小さな規模で試すことです。
「こうした領域であれば自分たちで評価できるのではないか」という仮説と実証を繰り返して実績を積み重ね、その重要性を役員も含めた上層部に発信していきました。しだいに、重要性が認知されるようになり、正式なチームとして活動できるまでに至ったのです。
このチームは、いわば社内の“正義のハッカー”として、開発中のクルマの弱点を探し出す重要な役割を担っていて、今では、技術的な探求にやりがいを感じてくれるメンバーが多く集まっています。実践的な業務にも取り組めるようになり、メンバーのモチベーションも高まっていると感じています。
この経験で感じたのは、トヨタには、会社の未来にとって「必要だ」と熱意をもってまわりに働きかけ、論理的に説明できれば、たとえ前例がなくても、新しい挑戦を後押ししてくれる文化があること。自分の意思で組織を動かし、新しい価値を創造できることもトヨタで働く魅力だと感じています。
絶えず進化する自動車の
サイバーセキュリティ。
業界全体で、
世界基準の安全をつくる

自動車のサイバーセキュリティは、あらためてやりがいのある領域だと思っています。
北米や欧州の先進的なチームと連携したり、国ごとに異なる法規やお客さまの期待に応えたりと、常にグローバルで幅広い視点が求められます。
加えて、お客さまの安全・安心を守り続けるために、業界全体で協力して取り組む領域でもあります。つまり、どのメーカーのクルマであっても安全が第一であり、そのために各社が情報を共有し、協力し合う分野。
トヨタの先行事例を他の自動車メーカーさまとも共有し、技術を標準化していくことで、日本の、ひいては世界の自動車業界全体のレベルアップに貢献できます。こうしたスケールの大きさが、この仕事のやりがいとなっています。
また、自動車のサイバーセキュリティ領域は発展途上だからこそ、日々新しいことにチャレンジをしていく必要があります。実際、私は自動運転車から次世代車まで、さまざまな取り組みに携わってきました。
直近では「セキュア・バイ・デザイン」を具現化したアーキテクチャを、次世代のクルマとして世に送り出すことをめざしていますが、将来的には、現在の専門領域にとどまらず、業務の幅を広く深めながら、トヨタのセキュリティ全体に貢献できる存在になりたいと考えています。
私のようにサイバーセキュリティに興味があり、「この技術を突き詰めて、クルマというプロダクトに落とし込んでみたい」と考えている人がいるなら、トヨタは魅力的な環境です。
トヨタには、キャリア採用で入社した多様なバックグラウンドを持つ人財が数多く活躍しており、それぞれの専門性を活かして開発を推進しています。社外でも、多くのサプライヤーさまが前向きに協力してくださるので、ディスカッションを通じて新しいセキュリティ技術の検討を進められる恵まれた環境です。
そんな土壌が整ったトヨタで、世界中のお客さまの安全・安心な未来をつくっていく──これほど心躍る挑戦はありません。
※ 記載内容は2025年9月時点のものです
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