
既存事業×コネクティッド技術。
海外出向で築いた経験をもとに、
新たな価値創出に挑む
海外営業
VC事業部
S.M

既存事業×コネクティッド技術。
海外出向で築いた経験をもとに、
新たな価値創出に挑む
海外営業
VC事業部
S.M
2012年にトヨタ自動車に新卒入社した的場 章吾は、これまでの欧州出向での収益企画や事業構造改革の経験を活かし、現在はVC事業部にてSDV VC企画・海外展開に取り組んでいます。既存事業とコネクティッド技術の掛け合わせで、新たな価値創出に挑む的場が、仕事の醍醐味や今後の展望を語ります。
クルマの“SDV化”がもたらす、
新たな価値を追求する

私の所属するVC(バリューチェーン)事業部は、新車販売後の保有期間全般にわたるサービス・商品を提供する部門です。具体的には、補給部品の企画・開発・供給オペレーション、海外事業体の中古車事業支援、保有期間中のアップグレード・SDVサービス提供による収益創出。さらには、お客さまとのタッチポイント向上に向けた金融・用品事業との連携など多岐にわたる領域を担当しています。
近年、当社はモビリティカンパニーへの転換を掲げ、VC領域の強化を重要施策として推進しています。世界中に1.5億台の保有車があり、グローバルで販売・金融ネットワークを構えていることは、当社の強みとなっています。お客さまの販売店再訪率の高さを活かし、より安定的で盤石な収益構造への転換を全社的に進めています。
私自身の役割は、SDV(Software Defined Vehicle)のVC企画と海外展開です。SDVとは、ソフトウェアを使って制御したり、アップグレードによって機能を追加・改善できたりするクルマのことで、私たちはこれまで取り組んできた「もっといいクルマづくり・町いちばんのクルマ屋」をさらに発展させるビジネスの基盤と捉えています。そんなSDVによるVCの事業化・拡大に向けて、既存・新規領域×ソフト・ハードの4つのアプローチで取り組んでいます。
1つめは、既存領域におけるソフトウェアの活用。たとえば、メンテナンスサービスではコネクティッド技術を使って車両状態を見守り、適切なタイミングで部品の点検・交換を提案することでお客さまの所有体験を向上させます。
2つめは、クルマの使われ方の分析にもとづく収益化です。たとえばドライブモードといった機能の使用状況を分析し、より良い使用体験の提供や機能改善につなげていきます。3つめは、新しいソフトウェアサービスの創出です。法人向け輸送サービスや行政支援、エネルギーマネジメントなどデータを活用しつつ、パートナーとの共創を通じた新規サービスの展開です。4つめは、クルマのアップグレードといったハードウェアの進化領域となります。
これらの取り組みはトヨタの中でも新しく、競争力のあるサービス・商品を効率的に作るプロセスの確立が課題となっています。サービスを実現するためには、クルマの仕様設計からデータ収集、処理、アプリケーションへの連携まで一連の流れを整備する必要があります。そして、収益性のあるサービス企画を立てて事業性を担保し、地域と共に実装していきます。現在は、このプロセスの整備にも注力しています。
このようにSDVビジネスに対応した業務プロセスを自分で創造的に模索、構築できることはこの仕事の醍醐味の1つです。トヨタの既存事業は確立されたオペレーションがありますが、新しい領域では仕事のやり方や関係機能との役割分担など、自分たちで考えながら進めることができます。また、コネクティッド技術と既存事業を組み合わせて新しい価値を生み出していけることも従来のトヨタでは経験できない魅力だと実感しています。
地道に基礎を固め、
努力を続けた先に見えたもの。
ドイツ駐在でつかんだ確かな手応え

学生時代にグランドホッケーというスポーツを通じて得たさまざまな経験から、グローバルで事業を展開し、チームで仕事ができる環境を求めてトヨタへの入社を志望しました。当社は「カイゼン」のマインドを掲げており、社員の方々からも絶え間なく努力を重ねる雰囲気や志を感じ取れたことも大きな決め手でした。
入社後は、TME(Toyota Motor Europe)Japanという組織に配属され、欧州事業統括会社の窓口として現地生産車の事業収益企画を担当することに。具体的には、欧州にある5つの車両工場とエンジン・トランスミッションなどを生産する2つのユニット工場向けに支給する日本部品の価格設定や収益管理を行いました。その後、フランス工場で生産されるヤリスの北米輸出、ポルトガル工場で生産されるランドクルーザー70の南アフリカへの輸出といった事業企画なども手がけ、新型ヤリスの収益企画にも携わりました。
この期間で得られたもっとも大きな学びは、クルマの原価構造や事業収益に関する基礎知識です。クルマ軸での原価・収益の世界、そして製造・販売・統括会社という事業体が連なる欧州の事業構造について、基礎的な理解を深めることができました。また、新型車の収益企画を通じて、当社のクルマ作りの大きな流れや企画プロセスを経験、理解できたことはたいへん有意義でした。
そして、2017年に修行派遣生としてドイツトヨタへの駐在が決まりました。そこでは、会社で唯一の日本人として主に2つの業務を担当しました。1つは受注・販売計画を立案、生産オーダーにつなげる業務。もう1つはリーンな在庫マネジメントを実現するプロジェクト型の業務です。とくに後者は、クルマの売れ筋を見極めながら、商品担当と協力してスペックを絞り込み、モデルラインナップの最適化を進めていきました。
最初は初めての業務でわからないことも多くありましたが、上司やメンターのアドバイスを素直に聞き、資料に落として確認を重ねながら一つひとつ地道に仕事に取り組み続けることで、徐々にローカルスタッフからの信頼も得られるようになっていきました。
とくに印象深かったのは、新車ローンチ前の生産オーダーに関する新しいプロセスを確立したことです。商品チームの提案を実績データと比較検証し、よりよい在庫管理につながる生産オーダーの仕組みを考えました。後にこのプロセスは自分の名前をもとに「ショウゴ」と呼ばれるようになったことを知り、自身の貢献が認められた証としてたいへん嬉しく感じました。
ベルギー出向で得た
貴重な経験を胸に、
新たな領域へ

2020年から2024年まで、ベルギーにある欧州事業統括会社TMEに出向した際は、自身の成長につながるような2つ出来事がありました。
1つは国別の中長期戦略の策定です。欧州事業にとって最重要国の1つを担当した際、政策変更によって事業計画に大きな影響を受ける出来事がありました。この事態を受け、中長期戦略の立案が必要となりました。
そこで、これまでの事業の振り返りや有識者へのヒアリングから現状分析を行い、将来の事業環境を予測。それを踏まえて具体的な取り組みの方向性を示す戦略をまとめ、本社経営陣へ説明を行い、その後押しを得ることができました。その後の情勢により当戦略は実行に移せませんでしたが、過去・現在をもとに骨太に未来の方向性を示すことで、マネジメント・多くの関係者の共感を得ることができた貴重な機会となりました。
もう1つが、後半2年間に取り組んだ欧州事業構造改革です。ロシアでの生産事業終了に加え、インフレ影響、さらに今後ますます進むBEV化に伴う収益悪化に直面することが予見される中、BEVの現地生産投資余力を確保するには、事業構造改革の計画策定・実行が急務でした。当時、最高益を達成していたため、私たちが見通した収益悪化はローカルスタッフからなかなか信じてもらえず、危機感に差がありましたが、財務分析にもとづいて構造課題を具体的に示すことで一歩一歩活動を前に進めることができました。
とくに、販売流通構造改革では販売店、各国の販売代理店、TMEの3層構造による非効率性が課題でした。そこで、私ともう1人の後輩、現地マネージャーと合宿形式で議論を重ね、トヨタの共通言語である「物流と情報の流れ図」などを活用して非効率を特定し対策を立案。最終的にはローカルスタッフと共に本社への報告資料を作り上げ、活動に対する理解と共感を獲得することができました。この会議の直後、「ありがとう!ようやく走り出せる準備が整った。ここからが本当の勝負、一緒に突き進もう!」とローカルトップから感謝の言葉をもらい、固く握手。言語や文化の壁を越えてトヨタの価値観や考え方を共有することで心が通じ合う協力関係を築けることを学びました。
その後、私は日本に戻って現在のVC事業部に異動することになりました。欧州での事業経営企画を通じてVCの重要性や現場オペレーションを学んだ経験が活かせると感じたこと、VC事業を会社の新たな財務基盤として強化しようという大きな方向性の中で、 SDVを最大限活用して新しくビジネスを創っていくことに、チャレンジングな機会を見出したのです。
世界を舞台に、
正解のない挑戦へ
──SDV×VCで描くトヨタの進化

トヨタの魅力は、従来のクルマを生産・販売する新車事業に加えて、販売した後の保有期間において収益を上げるVC事業という新たな領域に挑戦できる環境にあります。これは自動車ビジネスからモビリティカンパニーへの変革の一環であり、多様なステークホルダーとの連携が必要となる、非常にチャレンジングな分野です。
また、トヨタはグローバルに事業展開しているため、これらの取り組みを世界中で展開できるスケールの大きさが他社にない魅力となっています。コネクティッド技術の進展度合いには地域差がありますが、世界中でこれらの新しい取り組みにチャレンジできる環境があります。
このような環境で活躍できる人材として、私は2つ重要な要素があると考えています。1つめは、「1から1.1を作れる」人材です。これは、たとえば携帯電話にタッチ機能を付けてスマートフォンにしたように、既存のモノにアイデアや技術を組み合わせて新しい価値を付与できる人材を意味しています。SDV×VCという正解がない領域の中で、前例や既存の境界線にとらわれることなく柔軟な発想で課題解決ができる人が求められています。
また、机上の検討だけで終わらず、現場に足を運んで関係者と対話しながらアイデアを具体化できる人材も重要です。人やモノと触れ合いながら、アイデアを具体的な形にする実行力が必要です。
2つめは、人とのつながりを大切にして誠実に仕事ができる人です。現在の仕事は1人や1部署では完結せず、多くのステークホルダーとの協働が不可欠です。責任感を持って仕事に向き合い、相手のことも考えながら誠実に仕事を進められる人間力が重要になります。
私自身の展望としては、今後数年は現在のSDVビジネスの知見をさらに深めていきたいと考えています。トヨタの中でも企画から実装まで行える人材はまだ少なく、この分野は10年先も成長が期待される領域です。ノウハウを確実に身につけ、人材育成ができるレベルまで到達することをめざすとともに、さらなるビジネスチャンスを生み出していきたいと考えています。
中長期的には欧州の事業体経営に関わり、現地の収益最大化や顧客満足度向上に貢献したいと考えています。本社で培った新しい知見を現場で実践し、また本社に戻って経験を活かすという循環を通じて事業は日々進化していくため、この循環を繰り返しながら地域事業の発展に寄与していきたいです。
※ 記載内容は2025年7月時点のものです

海外をフィールドに、それぞれの地域や国の特性を踏まえて、お客様に寄り添ったビジネスを展開。トヨタの海外販売台数比率は80%以上(2018年現在)。グローバル企業として世界を牽引し、世界中の人々の暮らしに貢献する責任が、トヨタにはあります。
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